営業が苦手な人ほど、「どうやって商品を売ろうか」と考えます。
一方で、トップ営業は違います。
彼らが見ているのは商品ではなく、
「お客様のお金が今どこへ流れているのか」
です。
この考え方を営業では「バジェットリプレース(Budget Replace)」と呼びます。
バジェットリプレースとは?
一言で言えば、
「新しい予算を作らせるな。今ある予算を置き換えろ。」
という営業手法です。
お客様は「新しい支出」が増えることを嫌います。
しかし、「今払っているお金の使い道を変えるだけ」であれば、心理的な抵抗は大きく下がります。
営業とは商品を売る仕事ではありません。
お客様の予算の行き先を、より価値の高い選択肢へ変更する仕事なのです。
⸻
自宅購入営業で考えるバジェットリプレース
住宅営業で狙うべき予算は、• 家賃 • 更新料 • 火災保険・家財保険 • 駐車場代 • 更新時の引っ越し費用
です。
例えば、
「住宅ローンを組みませんか?」
という提案ではなく、
「今毎月払っている家賃を、ご自身の資産へ置き換えるご提案です。」
と伝えます。
あるいは、
「毎月15万円は今も払っていますよね。その15万円の行き先を大家さんから、ご自身の資産へ変えませんか?」
という切り口です。
家賃は払い続けても資産は残りません。
しかし住宅ローンは、支払いが終われば不動産という資産が残ります。
お客様が増える支出ではなく、「支出の中身が変わる」と理解した瞬間、商談の空気は変わります。
⸻
投資用不動産営業で考えるバジェットリプレース
投資用不動産では、狙う予算が変わります。
例えば、• 個人年金 • 貯蓄型保険 • 終身保険 • 積立預金 • 定期預金 • 余剰資金
などです。
営業トークも、
「新しい投資を始めるというより、今積み立てているお金の置き換えです。」
という伝え方になります。
さらに、
「毎月5万円の個人年金を、不動産という資産へ積み立てるイメージです。」
あるいは、
「保険会社へ積み立てるか、自分の資産へ積み立てるかの違いです。」
という説明の方が、お客様は理解しやすくなります。
⸻
トップ営業は説明より質問をする
営業は話す仕事ではありません。
質問する仕事です。
例えば住宅営業なら、• 今のお家賃はいくらですか? • 更新はいつですか? • 何年くらい住まわれていますか? • 家賃は今後も払い続ける予定ですか?
投資営業なら、• 個人年金には加入されていますか? • 積立保険はありますか? • 老後資金はどのように準備されていますか? • 毎月いくら資産形成されていますか?
この質問だけで、お客様がどこにお金を使っているのかが見えてきます。
⸻
営業で刺さる言葉
私が営業で意識していたのは、次のようなフレーズです。• 「新しいお金は必要ありません。」 • 「今払っているお金の使い方を変えるだけです。」 • 「支出を増やすのではなく、支出の中身を変えるご提案です。」 • 「毎月の支払いは同じでも、10年後・20年後に残るものが変わります。」
これらは「買ってください」という営業ではなく、「今あるお金を最適化しませんか」というコンサルティングの視点を伝える言葉です。
⸻
まとめ
トップ営業は商品を見ません。
見ているのは、
「お客様のお金が今どこへ流れているか」
です。
家賃を住宅ローンへ。
保険料を投資用不動産へ。
定期預金を資産運用へ。
他社サービスを自社サービスへ。
営業とは、お客様の予算の行き先を、より価値の高い選択肢へ導く仕事です。
私は営業とは「売る仕事」ではなく、「お客様の資金配分を最適化するコンサルティング」だと考えています。
だからこそ、最後にお伝えしたい言葉があります。
「商品を売るな。予算の行き先を変えろ。」
この発想を身につけるだけで、あなたの営業は「押し売り」から「提案型」へと大きく変わるはずです。
コメント