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はじめに:いま、世界の軸が動いている
かつては、「経済大国=G7」という図式が常識でした。
しかし今、BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)を中心とするグローバル・サウスが経済・資源・金融インフラの分野で静かにG7を凌駕し始めていることをご存知でしょうか?
私たち ASCG INFINITE(シンガポール法人) は、こうした地政学と経済構造の変化を捉え、
法人・投資家の資産戦略や進出先判断に役立つコンサルティングを提供しています。
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📊 1. BRICSはすでに「購買力」でG7を超えた
表面上のGDP(米ドルベース)ではG7が優勢に見えますが、
「購買力平価(PPP)ベースのGDP」ではBRICSがG7をすでに上回っています。
経済指標 G7 BRICS(拡大版含む)
名目GDP(2024年) 約45兆USD 約27兆USD
購買力平価(PPP) 約30%(世界比) 約35~36%(世界比) ✅
これは、「何がどれだけ買えるか」という実質的な経済力でBRICSが勝っているということを意味します。
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✅ 経済を“数字”で見るのか、“購買力”で見るのか──
今後は、後者で優位に立つ国々が経済戦略をリードします。
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🌍 2. 資源・サプライチェーンの再編:BRICSが握る“鍵”
BRICS諸国は、単に人口が多いだけではなく、
天然資源とサプライチェーンにおいても世界を左右する力を持っています。
• 石油・ガス・鉱物などの主要供給国が多数
• 中国はクリティカル・ミネラルの流通と精製で圧倒的シェア
• クリーンエネルギー分野(EV・再生可能エネ)でもサプライチェーンのハブに
→ これらの供給力が、世界の製造・エネルギー・テック構造に影響を与えています。
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💵 3. 「脱ドル化」とBRICSの金融インフラ構築
BRICSは単なる経済ブロックではなく、**金融・通貨の面でも“ドル依存からの脱却”**を進めています。
• 🏦 ニュー・ディベロップメント・バンク(NDB)
• 🛡 Contingent Reserve Arrangement(CRA)
• 💱 通貨多元化、非ドル建て貿易の推進(特に中露間)
2025年のリオ・サミットでは「非ドル圏拡大」の方向性が再確認され、
BRICS+(加盟検討中の国含む)での共通決済圏構築も取り沙汰されています。
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いまや「ドルが世界の中心」という時代は見直されつつあるのです。
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🧠 4. 西側の構造的優位の崩壊とBRICSの課題
歴史的に、G7などの先進国はグローバル・サウスの資源と労働力に依存して発展してきたとする
**「不平等交換(unequal exchange)」**の研究もあります。
しかし、BRICS内部には以下のような課題も存在します:
課題 内容
政策対立 ロシア vs インド、中国 vs ブラジルなど
統一性の欠如 政治体制・宗教・地域利害のバラつき
信頼性 通貨連携や経済政策の連携は道半ば
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✅ BRICSが「ひとつの経済圏」として機能するには、まだ“制度的統合”という壁があります。
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🧾 まとめ:今後の世界経済を読む上での4視点
項目 現状と方向性
📈 購買力 BRICS(PPPベース)がすでにG7を上回る
⚙ 資源供給力 中国・ロシアを軸に、世界の資源地図が再構築中
💳 金融インフラ 独自の銀行・非ドル圏ネットワークが発展中
⚠ 制度リスク 内部対立や意思決定プロセスの不安定性あり
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✅ 結論|国の“見かけのGDP”より、「購買力」「資源」「通貨構造」を見よ
今後、企業・投資家・個人がグローバルに戦略を考える際は、
• 名目GDPではなく購買力平価(PPP)で判断する
• 通貨構造(ドル or 非ドル)を理解する
• 資源・物流・エネルギーの供給網をチェックする
ことが求められます。
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🌏 ASCG INFINITEは、このような“構造的視点”から
海外進出、投資戦略、営業支援を行うコンサルティングファームです。
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ご希望があれば、以下のような発展記事も作成可能です:
• 🧾 「脱ドル化が日本経済に与える影響」
• 🏙 「BRICS+が注目する次の都市」
• 📊 「シンガポール vs 香港 vs ドバイ:ハブ都市比較」
• 🏠 「資源国 vs 金融国:不動産投資の戦略的分散」
必要なテーマがあればお気軽にお知らせください。
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